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直すか、直さないか。どっちの価値

以前も記事で書いたことのあるナイフ。25〜26年前、大学生のときに、スイスで買ったVICTORINOX製のもの。

これの「缶切り」のブレードを折ってしまったのが、いつだったのか思い出せません。10年近く経っているかも。

僕は道具に関しては、使い倒してなんぼ、という割り切りで、要するに「大事に使う」とかいったことをしない性格。ただ、「愛着があるものに対しては、大事にしないけど大切にしている」という感覚。わかりにくい…ですね。

こんな適当な主人なので、添い遂げてきたこのナイフもかなりワイルドな人生を過ごしてきています。なぜか数年見かけないこともあったような。けれど、またある日、ふっと現れて「おお、あった」と普通に使い始めたり。ブレードを折ったときも、ふつうに缶詰を開けようとしていたのではなかったことだけは覚えています。とりあえずメインのブレードは健在なので、そのままずっと使っているという。

今日は、5年使い続けた同じブランドのビジネスバッグの修理を思い立って、ついでにこのナイフが修理できないものかと直営店に持ち込んでみました。欠けたブレードだけ交換できたらうれしい。

あらかじめ調べてみると「Soldier(ソルジャー)」というこのモデル、いまだに現役だったのでびっくり。

「うーん、これは…」

手に取りながら唸る店員さん。おかしな話、ナイフ自体が文字どおり「満身創痍」という感じ。

彼によると「これは現役の型ではあるけれど、この世代のものを修理するにはスイスに送ることになる。構造的に、ブレードを収納している柄の部分は交換になってしまう。柄の部分に刻まれているブランド紋章は、現在は新しいデザインになっているので、逆にもったいないのでは」という説明。

修理に出すのはやめることにしました。

願ったように修理できないことにがっかりしたわけでもなく、なんというか、むしろ、このまま使い続けることのほうに価値があることが確認できたような気がして、なんだかうれしい気分になりました。

せめて磨きましょう。研ぎましょう。




Written by anv

2012/05/22 at 10:56 pm